干し肉が気に入ったらしい巨人にさらに保存食を3つほど渡して、代わりに受け取った
トカゲの肉を頬張る
「...ふむ、確かにこれは美味いが、塩気は欲しくなるな...」
パサパサとしていて、スジの多い鶏肉と言えばいいだろうか
淡白で美味いのだが、調味料なしで毎日食べていれば飽きるだろう
そうして和やかに食事をしていると、不意に上流から地響きが伝わってきた
一斉にそちらを向いたが、私とパムには何が起きているのか判らない
だが、巨人には何かが見えているようだった
>「楔は折れた。
> 戒めは解き放たれた。
> ああ、ありがたや」
楔が折れた?カーツ達が箱庭とやらの封印を解く事に成功したのだろうか?
やがて鉄砲水のように滝の上から大量の水が流れ落ちてきた
その中には白や紫などの色彩も混ざっている
4人と羽付き2体が落ちてくるようだ
いつもの事だが、カーツはなぜスカート姿なのに高い所が好きなのだろうな?
とりあえずパムに見えないように襟首を掴むと
「パム、ジェノは任せた」
ジェノに向けて放り投げた
「巨人殿、あれは私の仲間だ、あのまま滝壺に落ちられては困る
鉱山妖精を頼めるか?」
ガラフの事を巨人殿に頼む
元々の体重に金属鎧もあって結構な重量だが、巨人ならばそれほどで問題もあるまい
続けてマルドルとガラフの2人ともを支えようとして、支えきれずに一緒に落下してくる羽付きに向けて
声を張り上げる
「羽根付きの!鉱山妖精は巨人殿に任せて青い鎧の娘を支える事に集中するがいい!」
そして私はカーツの落下地点に入り、落ちてきたカーツを抱きとめる
「...んむ、お帰り、カーツ」
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演出、演出