旅立ち

 全員で空中に投げ出され、滝へと落ちようとした時。

 何かこちらへと飛んで来た。


 着水と同時に飛沫が上がる。 
 
 高い場所から水面へと叩き付けられるショックで、ガラフを離してしまったらしい。
 
 気泡だらけの水中。

 見失ったか...?!


 いや、居る!

 ガラフが沈んでしまう!


 沈み行くガラフを追うが、ローブが水を吸収し、纏わりつき、身動きを制限する。
 

  ――まずい、このままでは...


 だが。

 そこへ、大きな手が伸ばされた。

 巨人の者と思わしき手。

 それが、何本も。

 その手がガラフを水面へと掬い上げていく。

 

 ああ、これでガラフは大丈夫か...!

 私も水面へ...


 そう思い、水を掻き分けて伸ばした手を、誰かが掴んだ。

 小さな手。 それで居て、力強い手。

 

 手を引かれ、水面へと出ると、そこには。 
 
>「やあ!じぇの!!

 久しぶり!」

 可愛らしい笑顔を見せてくるパムが居た。

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 ガラフはパムとセリトと共に居た、百腕巨人と呼ばれる、

 ヘカトンケイレス、によって助けられた。

 
 マルドルは二人のフェザーフォルクに助けられつつ、何とか水面へと出れたようだ。

 カーツも、セリトに助けられたようだ。


 皆にヘカトンケイレスの説明をし、彼が熾してくれた焚火を囲む。


「さっきは...ありがとう、パム」

 何となく、パムを膝の上に乗せつつ、暖を取る。

 パムも水の中に入ったせいか、泥などはすっかり落ちて居るようだった。

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 ヘカトンケイレスの彼は、"天を仰ぐ腕"と名乗った。

 楽園の崩壊によって、門番と言う使命から解放されたようだ。

 "天を仰ぐ腕"は、帰りの道を指示してくれ、ずっと私達に手を振ってくれていた。


 フェザーフォルクの双子のショーンとジュードは、同族を求めて旅をするらしい。

 グロザムルの山々を目指すらしい。

 自由を手に入れ、飛び立つ二人の目は輝いていた。

「また、いつか」
 
 そう言って、彼らの旅立ちを見送った。

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 ジュリアンの居た場所には。

 彼の使っていたリュートが立てかけられていた。

 魔法から解き放たれたその姿は、弦も切れ、ボロボロになっていた。


 でも、彼が居た証だ。

 ガラフが手に取り、手入れをして使用するつもりらしい。

 無事解放され、願いの叶った楽園の関係者達。


 出来る事はした。

 これで、良いはず。

 

 ―――。

 小さな手を握り。

 少しだけ、彼を見つめる。

「次は――何処へ行こうか?」

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PL:皆様お疲れ様でした! 楽しかったですー!

   ひとまず〆日記をば。